そんな訳で、今日は近場の野山を歩き回りました。
以前もこの場所で出会ったことがありましたが、マヒワの大群と出会えました。
出会ったというよりは、取り囲まれたと言っていい程の状況です。その数おそらく数千羽、頭上の杉林はマヒワの鳴き声で埋め尽くされてしまいました。
マヒワの目的はただ一つ、目の前の小さな水場で水を飲むことです。
昨年もその前の年も同じ場所で同じ光景を見ているのですぐ察しがつきました。
ただ今日は異常な数のマヒワです。
深い杉木立の中の水場なので晴れているのに薄暗く、しかも細い枝の藪に覆われているのでカメラを向けてもなかなかピントが合いません。
しかもマヒワの動きが早く、頭上の杉枝から急降下で水場に降りるので捉えられません。
雨のように次から次に降りてきては、さっと水を飲んで急いで戻っていきます。
私はただ茫然とその光景を眺めているだけ・・・・
全てのマヒワが立ち去るまで約30分も過ぎたでしょうか、ハッキリ言って見ているだけで疲れてしまいました。
今シーズンは別の水場で思う存分マヒワを撮ることが出来ていたので、心に余裕があったのだと思います。無理して枝被りのマヒワを撮る必要が全くありませんでした。
それでも、車を止めた場所まで戻る途中で、遠くの木に止まっているマヒワを撮ることが出来ました。
途中で昼食を食べ、次の山に登り始めてすぐ、道の脇でうごめく物体、すぐに野鳥と分かったものの何だろう・・・
カメラを向けてファインダーを覗くと赤い部分が・・・
シャッターを押してモニターを見ると、そこにはオオマシコ(メス)の姿が・・・
今頃どうしてこんな所にいるのだろう・・・動きが何となくおかしかったが、さっと藪の中に姿を隠してしまった。
そこから数メートルも登っただろうか、道の先に野鳥らしき物体が・・・
逆光で分かりにくかったが、ファインダー越しに間違いなくさっきのオオマシコの姿が・・・
静かに近づいたが、どうも逃げる気配は全くない。
脇を通って反対側からカメラを覗くとやはりオオマシコに間違いない。
それにしても動かない・・・
ちゃんと立っているし目もしっかり開いているので死んでいるのでないのは確かだ・・・
でも動かない、ほぼ2~3メートルの目の前でシャッターを押しても全く逃げようとしない。
具合が悪いのは何となくわかるが、果たしてどうすればいいのだろう・・・
野鳥を捕まえて家に持ち帰って世話することは確か禁じられていたような・・・
動物病院に連れて行くだけなら良いのだろうか・・・
頭の中を様々な思いがぐるぐる回っている。
そんなこんなで30分も過ぎただろうか、ネットで検索することを思いついた。
野鳥、病院、宮城県・・・で検索したら、最初に出てきたのは「傷病野生鳥獣救護活動の流れ」と言う宮城県のウェブサイトだ。
そこを開いて読んでみると、何と今の私の状況にピッタリ対応してくれそうな記述が・・・
一番近くの連絡先にさっそく電話を入れた。
すぐに対応してくれたが、こちらの場所を言ったら、「管轄が違います、他の連絡先に電話してください・・・」だってそこが一番近いのにどうして・・・言いたい言葉を我慢して言われた連絡先に電話を入れた。
こちらもすぐに出てくれて快く対応してくれたが先ほどの連絡先より倍以上離れているのでここまで来るのに一時間以上かかるとの事・・・
ここまで来たら待つのは何ともないが、どうもオオマシコの様子が・・・、頭を下げてうずくまっているようだ。
オオマシコからは1メートルも離れていない場所で電話をしていたので、もしかしてと触ろうとしたその瞬間、何と羽ばたいたではないか・・・
しかも、近くの枝に飛び乗って、そこから奥の藪の中に飛んで行ってしまった。
電話をしながらその様子を相手に伝えると、「良かったですね~~!」
私も元気に飛び去った姿を見て一安心したが、でも果たしてすっかり元気になってみんなと合流できるのだろうか・・・、ちゃんと目的地まで渡っていけるのだろうか・・・一抹の不安を感じた。
以上が今日の突然の出来事の一部始終です。
初めての経験、初めての対応に右往左往しましたが、こんな時にちゃんと対応してくれる県の機関があることを知っただけでも大変勉強になりました。